おーづせんせい

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1922年、若き小津安二郎さんが松竹キネマに入社する前の1年間、現在の松阪市(当時飯南郡宮前村)の宮前尋常小学校で代用教員として5年男組の担任として勤めていたときのおはなし。
この1年間のことは何故か小津監督自身もほとんど公に語らなかったそうだが。
語られなかったゆえ、このような美しい物語が生まれたのかも、と思った。
小津監督の映画を見ているような、夢を見ているようなかんじで最後は読み終わるのが惜しかった。
昨年12月は小津安二郎生誕120年(没後60年)ということで現地でのイベントがあったそうです。
松阪にあった(今もある?)記念館には行ったことがあるけど、なぜ飯南?と軽く思っていたけど、このような濃密な時間があったのですね。

おーづせんせいに習いたかったなぁ!
それにしても、読んでいる間じゅう、おーづせんせいが私が高校時代に古典を習った先生とダブってしょうがありませんでした。