- 作者: 又井健太
- 出版社/メーカー: 角川春樹事務所
- 発売日: 2011/10/04
- メディア: 単行本(ソフトカバー)
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TVで見た記憶によると(ながら見だったので詳細はおぼろ)、著者は海外生活が長く、この新小岩こてこての小説も海外で書いていたとか。登場人物のひとりは女装の男性らしく、帰国してTVでマツコデラックスをみて「あ!泉がいる」とおもったとか。
読んでみたらまあその通り!しかも、口調から信念まで相当近いものがあるんじゃないか。。
話の内容は、かなりきわどいというか。主人公(25歳正志)は失業の翌朝(当日夜中?)恋人に貯金を持ち逃げされ、そのマツコデラックスみたいな泉につかまって(拾ってもらって)ゲストハウスに転がり込む。住人達は、それぞれ個性的でいいんだな〜〜。
正志はいろいろあって詐欺まがいのテレフォンオペレーターの仕事に就く、といううさん臭さなのだけど。
で、本を読んでいると「詐欺もいけないけど、それよりも日本の金融政策とかリーマンショックのニュースなどに隠されたうさん臭さを忘れていませんか」、みたいなものを作者は言いたいのかな、と思えてくる。投資バナシを持ちかけてドロン、みたいな詐欺はモチロンいけないけれど、株価の暴落なんかで大損した人とか不景気のあおりを食らってしまった庶民の知らないところでたんまりもうけたヤツがいるんじゃないか、というようなこと。