妻と最期の十日間

妻と最期の十日間 (集英社新書)

妻と最期の十日間 (集英社新書)

朝、元気に出勤していき、昼間もメールをやりとりした妻が、、
「会社で倒れて病院に運ばれました」と。
小学6年生の一人娘と自分を残して、10日間意識が戻らないままに。。。

世界各国、紛争地域、戦場をも駆け回って写真を撮り続け、人の死を見続けてきた桃井氏だが。。
自分を叱咤激励し続けてくれた、妻にほめてもらいたくて撮り続け書き続けたいたのかもしれない、、その妻が。

神に祈る
「あなたの判断すべてを受け入れさせてください。それを受け入れるだけの力を私に与えてください」と。。(189)

奇跡が起きて意識を戻してくださいとは言いません。
この状況を受け入れることのできる自分になりたい。。ということ。

ここで語られるキリスト教信者とイスラム信者の話は、とても腑に落ちるもので。。世界史をおさらいし、宗教史を勉強したくなります。
お互いに、全く相手を認めない。自分の信じる神こそ唯一の神。

NHK「旅のチカラ」
BSで度々再放送していてチラチラと見ていたが
3度目にやっと通して見る機会があり、この本も読んでみたくなりました。。
http://www.tamapre.jp/momoi/2011/09/01/tabino-chikara-andes.html

柳田邦男氏の「犠牲(サクリファイス)」をちょっと思い出しましたが。
10日くらいこのような時間が与えられると、別れの覚悟ができるのだろうか。
そんな単純なものではない。

犠牲(サクリファイス)―わが息子・脳死の11日 (文春文庫)

犠牲(サクリファイス)―わが息子・脳死の11日 (文春文庫)

桃井さんも奥様の死後しばらくは酒浸りの日々が続いたとTV番組の中でナレーションがあった。このような本をまとめるまでに3年ほど(?)かかったとのこと。