おいしい中国

おいしい中国―「酸甜苦辣」の大陸

おいしい中国―「酸甜苦辣」の大陸

新聞連載中も面白かったのですが、読んだり読まなかったりで。
それを大幅に加筆修正したという本があったので読んでみる。おもしろい〜〜
楊逸 (ヤン・イー)さんは小説「ワンちゃん」というも好きでしたが、年代がほとんど変わらない(と、そこはぼかしたりして)のだけど、ちょっと古めかしいような(他に何か適当な言葉がいま浮かんでこない)雰囲気を感じていました。
それと、なぜか料理研究家(?)のウーウェンさんとだぶってしょうがなかったのです。

日本の戦中戦後の食糧難と変わらないのでは?と思われるようなことが、1964年生まれのヤン・イーさんの身に起こっていた。というのに。このたくましさ。

木から落ちて舌をかみ切り、ほとんど筋だけで繋がっていた、とか。火事で家財道具一切が焼けた話のカラッとしていること。子どもの頃の風景や心の機微をまあよく覚えていたという瑞々しさで読ませる。
春節に向かって一家揃って餃子などをこしらえるシーンも圧巻です。