バタアシ人生

いわゆるスピリチュアルといわれるものに心開いていないと自分ではおもっているのですが。なんというか、他力本願的なニオイがするからでしょうか。
こんなかわいそうな私を慰めて、助けて、援助して、さらには引っ張って!と大してかわいそうでもないのに他人にもたれかかり、少しでもつっかえ棒を外されようモノなら逆恨み。。なイメージが。偏見です。
そしてまた、そういう人を集めて壺を売ったりなんかする団体があったりして。
(と、妄想はとどまるところがない私)
エコと同じでそこに商業主義が見え隠れするところに違和感が。
もちろん奉仕活動ではないので正当な対価が発生するのはいいのですが、「生かさぬように、殺さぬように」みたいなえげつなさが匂えばのーさんきゅー。

でも見えないモノを畏れる、とか、お天道様が見ているよ、という考えは支持しますし、人生相談とかもアリ。神様の思し召し、虫の知らせも。。

この本は「MISS」という雑誌で宮本亜門氏が対談したものを全てではないけれど収録してあります。
テーマはずばり「見えない世界(スピリチュアル)の視点で対談しませんか」ですって!

ですが、この本の中で対談されているのは作家、科学者、お医者様、沖縄の版画家、などであって、別に占い師とか、前世を見てくれる人ではないんです。。

天外伺朗さんという作家でもあり科学者でもある人は、じつはソニーの土井利忠さんのペンネーム。もともとは筋金入りの科学者。科学と精神世界は非常に似ているというのです。デビット・ボームという物理学者の素粒子論の仮説を読んだとき、般若心経の「色即是空」に似ていると思ったと!
ボームの説は「物質的な目に見える世界の裏にもうひとつ見えない世界がある。ふたつは表裏一体。見える世界の全ては見えない世界に畳み込まれている」と。。
ほお〜〜
例えば「太陽の光は白色光といって色がないことになっているが、本当は虹みたいに七色に分かれる」と。真空は何もないのではなく莫大なエネルギーを秘めている」なるほど〜

沖縄の版画家、名嘉睦稔さんのおはなしもすごく興味深く。
「自分が正しく、相手が間違っている。そう思ったら相手の言い分を理解しよう。全ての芽は自分のなかにあるから」
都会と田舎を対立させすぎ、というくだりも面白かったです。

荒俣宏さんはもうもちろんものすごく面白かったです。
もっと話を聞きたいな。

表紙にある亜門さんの「自殺未遂、引きこもり、対人恐怖症全て経験済み」に関する、というか亜門さん自身のエッセイも挟みながら対談が進み、「生きてるだけで丸儲け」とどっかで聞いたことあるような気もするけど、本文の対談中に実際遺伝子学研究者の言葉で出てきます。
もうきりがないのでこの辺で。非常に面白い本だった。。。