- 作者: 長谷川洋子
- 出版社/メーカー: 朝日出版社
- 発売日: 2008/03/22
- メディア: 単行本
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忘れないうちに内容を書き留めておきたく。羅列します。
サザエさんの作者、長谷川町子さんの妹、洋子さんによるこの本。
福岡に住んでいた一家が大黒柱のお父様を亡くされ親戚を頼って東京に出てこられたこと、お母様のキリスト教信仰のこと、町子さんのデビューのいきさつ(お母様が町子さんの才能を見抜いて当時の人気作家田河水泡先生に弟子入りさせたこと。のらくろの作者)、にはじまり。。。
長谷川家の三姉妹(まり子姉、町子姉、と著者の洋子さん。実はまり子さんと町子さんの間の女の子が小さい時亡くなっている)と強烈なお母様の4人の個性のぶつかり合い!誰も負けてはいないのだ。
最初のタイトルが「甘えん坊のいじわるばあさん」ぎょっとするがここで町子さんというひとを簡潔に紹介されていて素晴らしいとおもう。つかみはオッケーというやつだ。とっつきやすい本になる。
「こういう執念深いところは、町子姉が人一倍甘えたい人だったからではないだろうか」
というところに愛情あふれる冷静な分析眼を感じた。
そのほか、洋子さんの結婚生活(旦那様がマスオさん状態)、その旦那様が35歳の若さで胃がんを患い急逝され、後に姉の町子さんも胃がんの手術を受ける。お母様が痴ほうになり入院した病院がひどく数か月で廃人のようになったこと、その後転院した先で幸せに7年間も過ごしたことなど、がまとめられています。
町子さんが亡くなった時のことはうまく輪郭はぼんやりと書かれているようで、何故かくっきりと感じられる。昔NHKでやっていた朝の連ドラ「マー姉ちゃん」をもう一回見たくなりました。それからこの本を読んでいると時々向田邦子さんご一家をも思い浮かべてしまうのでした。。
もうひとつ、洋子さんは出版の仕事も手掛けられており、千葉敦子さんの乳がんの壮絶な闘病生活をまとめた「ニューヨークの24時間」は洋子さんが直接千葉さんに原稿依頼をして出版したということを始めて知って驚きました。