イラン・イラク戦争の時に思春期を過ごしたイラン人の女性の自叙伝。
なかなか面白かった。面白いというのは相当語弊があるか。
まず何よりも、絵がウマイ。天才。
主人公のマルジはかなり裕福な家庭で自由奔放に育った、イラン人の中でも少々異色なタイプであるのかな、、とは思うが。家族の愛を一身に受けて育ったという「核」のようなものがあるので、自分の中で消化しきれなくて鬱状態になるような経験もするが、乗り越えてゆく。
その経験とは2巻での単身でオーストリア留学に関係するのですが、そのなかで心身共に目覚ましい成長を遂げるマルジだ。まさに生々しく描かれています。
イランの伝統の閉塞感は見ていて息が詰まるし、「イラン・イラク戦争」と「湾岸戦争」のことを自分は何も知らなかった(今も)とおもう。
- 作者: マルジャン・サトラピ,園田恵子
- 出版社/メーカー: バジリコ
- 発売日: 2005/06/13
- メディア: 単行本
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